勉強が子供の為に重要なことはすべての親が理解していますが、実際に子供にやる気を出させることができる親はそう多くはないでしょう。
親と子という間柄であっても、自分以外の他者のやる気を上げるというのは難しいものなのです。
しかし、難しいからといって諦めてしまっては子供の可能性を狭めることとなってしまいます。
やる気が出ていない子供に対して、叱咤激励を行うこともまたとても重要なことだと言えるでしょう。
この記事では、そんな「勉強のやる気が出ていない子供に対する叱咤激励のポイントや方法」について解説していきたいと思います。
外発的動機付けと内発的動機付け
子供をやる気にさせるには、以前にもご紹介したことがありますが「外発的動機付け」と「内発的動機付け」が非常に重要です。
「今度のテストで良い点が取れたら何か買ってあげるからね」といったようなご褒美によってやる気を出させるのが外発的動機付け。
それに対して、自己肯定感を高めさせて子供自身の内側からやる気が湧き上がってくるような動機を作る方法が内発的動機付けです。
もちろん、どちらも子供をやる気にさせるにはとても有効な方法ではあるのですが、長期的に見れば(子供自身の身になる為にも)内発的動機付けの方がより理想的だと言えます。
要するに、「自己肯定感を上げる」ことが子供のやる気を大きく上昇させるカギとなるわけです。
自己肯定感を上げさせる方法
子供の自己肯定感を高め内発的動機付けをするためには、決して「子供を否定する発言」はしてはいけません。
否定してしまうと、「自分には能力がないんだ」と感じ、逆に自己肯定感が下がってしまいます。
自己肯定感を支える考え方としては、「自分の存在を肯定してくれている」という感情です。
勉強を進めていくにあたり、時期ごとにテストというものがあり、その都度目に見える結果が示されます。
まずはその結果に対して「受け入れる」ことです。
良い結果であった場合はもちろん、悪い結果であったとしても親として受け入れて態度と言葉でそれを子供に示しましょう。
こうすることで、「自分は愛されている」と感じ、「自分が頑張って結果を出せば喜んでくれる人が存在する」と自覚するはずです。
また、挑戦したことに対してしっかりと評価してあげる(結果は二の次で挑戦したこと自体を評価してあげる)ことで、さらに自己肯定感は高まっていくでしょう。
子供にやる気に火をつけるには、きっかけも重要
子供に勉強のやる気を出させるためには、自己肯定感を高めるような態度や言動が重要ですし、時には瞬発的にやる気を出させる外発的動機付け(ご褒美)という方法も有効でしょう。
しかし、それでもやる気が出てこないという場合には、親が「モチベーター」となり、子供のやる気に火を付けてあげることも重要だったりします。
サッカーや野球、バスケットなどで何度も優勝をするチームには、意外と「怒ったり怒鳴ったりする監督」が多いと思いませんか?
選手たちの自己肯定感を高め最大の力を引き出す監督もいますが、どちらかというと感情を表に出すタイプの監督が多かったりします。
こういった監督たちは、まさにやる気に火をつける「モチベーター」としての役割を全うしているのです。
プロスポーツチームのモチベーターである監督が行う方法は、「相手にチャンピオンという称号を与えてしまっていいのか」というように選手に強い口調で発破をかけるやり方もあります。
しかし、この方法は、子供にとっては逆効果になってしまう危険性があるのであまりおすすめはできません。
おすすめの方法はもう一つの方法である「成功の可能性を想像させてあげる」ということです。
プロの監督であれば、「お前たちなら絶対にチャンピオンになれる」「どんなチームよりも練習してきたんだろう?お前たちなら絶対勝てる」というように強く叱咤激励をしていきます。
子供に使う場合には、「一つ一つの勉強が必ず未来に繋がっていくから」というように、より遠くの未来を意識させると良いかもしれません。
内発的動機があるにもかかわらず最近やる気が出ていないという時には、このように親がモチベーターとしての役割を担うというのも1つの手段となるのです。
モチベーターの役割を「父親」にしてもらうのもGOOD!
子供と接することが多い母親は、できる限り子供の自己肯定感を高めるような「何事も受け入れる」というスタンスであることが好ましいと言えます。
その状態でモチベーターの役割も担うのはなかなか難しかったりするので、その役割を父親に担当してもらうというのも良い方法だと言えるかもしれません。
もしも思春期の女の子であれば、母親がモチベーターになり、父親は自己肯定感を高めるような接し方をしても良いでしょう。
まとめ
今回は、「勉強のやる気が出ていない子供に対する叱咤激励のポイントや方法」について解説してきました。
子供にやる気を出させ勉強に集中させるのは、親としても非常に難しい問題です。
基本的には自己肯定感を高めるような言葉や態度で内発的動機付けをしていくことが重要となりますが、時には「モチベーター」として𠮟咤激励をすることも必要です。
ぜひここぞという場面では叱咤激励をして、やる気が出る状態に導いてあげましょう。
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