人生のターニングポイントとなる高校受験において、子ども自身や親が思わず悩んでしまうのが「伸び悩み」です。
勉強もスポーツなどと同じで、調子良く成長できたり成果を上げられる場合もあれば、成長が止まってしまったり上手くいかない時期というものがあったりします。
中学生になると、格段に学ぶ内容の難易度が上がりますし、高校受験に向けた勉強となると更に高いレベルの勉強が必要となります。
親としては、こういった時期にどう接するか(どう導いてあげるか)が非常に悩みどころであり、腕の見せ所と言えるかもしれません。
この記事では、そんな「受験勉強で伸び悩んでいる子供(中学生)に対する理想的な親の接し方」について解説していきたいと思います。
この記事の結論です
- 「もっと勉強しろ!」は逆効果(心理的リアクタンス)
- 「勉強したくないならしなくても良いよ」という言葉の魔法(カリギュラ効果)
- 子供の部屋を掃除してあげる効果(脳は秩序を好む)
中学生の受験生に対しては家庭のサポートが非常に重要
受験勉強を進めるにあたって重要となるのが、塾での勉強と帰宅後に自宅で行う勉強です。
塾に通い、いかに質の高い勉強ができるかも大事なポイントではありますが、それと同じくらい(もしくはそれ以上に)重要なのが帰宅後の勉強であり、そのために必須となるのが「家庭のサポート」です。
いかに本人にやる気があったとしても、勉強する環境を作ってあげられなかったり、気持ちよく勉強が進められないようなかかわり方を親がしてしまっては勉強の質が下がってしまいます。
順調に毎日受験勉強ができていれば、その環境を維持することを意識するだけで大丈夫ですが、問題となるのが帰宅後に受験勉強ができていない(あまりやらない)というケースです。
「もっと勉強しろ!」は逆効果(心理的リアクタンス)
人には、「他者から強要されると正しいと頭では理解できていても反抗心を持ってしまう」という心理作用があります。
この反発作用は、「心理的リアクタンス」と呼ばれています。
子供の頃に親から「遊んでばかりいないで早く宿題しなさい」と言われると、無性に腹がって「やらなきゃいけない」という認識はできていてもあえてやらないという経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか?
親からすると、「なんでそんな当たり前のことができないの?」「なんでわかっているのにやらないの?」と不思議に思ってしまうものですが、その正体が「心理的リアクタンス」なのです。
そんな反発作用は中学生になっても変わらずにあります。(大人であってもその作用は起こるものです)
受験に向けて頑張らなければいけない時期に机に向かっていないことが多いと、親としては思わず「勉強しなさい」や「勉強しなくていいの?」と言ってしまいがちですが、前述した理由によって逆効果となってしまう確率が非常に高くなってしまいます。
「勉強したくないならしなくても良いよ」という言葉の魔法(カリギュラ効果)
なかなか受験勉強をしない中学生の子供は、大人に比べればまだ欲望のコントロールが難しい年齢でもあるので、勉強に集中できないことも多かったりします。
近年ではスマホによっていつでもどこでもネットに繋がることができるので、ついスマホをいじったりゲームをしてしまうという子も多かったりしますよね。
そういった時には、ぜひ「勉強したくないならしなくても良いよ」と声を掛けてあげましょう。
「そんな言葉を掛けたら本当に勉強しなくなっちゃう」と思うかもしれませんが、実は「カリギュラ効果」という心理効果によって、逆に勉強を始める可能性が圧倒的に高まるのです。
「カリギュラ効果」とは、「禁止されればされるほどやってみたくなる心理作用」です。
「押すな押すな」と言われると押したくなってしまうお笑いのネタがありますが、あれがまさにカリギュラ効果というものです。(お笑いの場合は効果によって押すのではく、お決まりになっているだけですが)
「勉強しなくて良い」という言葉に抵抗がある親御さんであれば、「あんまり頑張りすぎないでね」「無理しなくていいのよ」という言葉でも同じような効果を与えることができるのでおすすめです。
子供の部屋の掃除をしてあげる効果(脳は秩序を好む)
朝から晩まで学校や塾、そして自宅での勉強など忙しく過ごす中学生の受験生は、部屋の掃除などをこまめにできなかったりするものです。
受験勉強に集中できる環境を作る為に親がすべきなのが、子供の部屋(机の周りを含む)の掃除です。
思春期ゆえに机の周りの掃除や部屋自体の掃除に嫌悪感を抱く子供もいますが、もし掃除をしても問題ないようならば積極的に掃除や整理整頓を行いましょう。
脳は「秩序を好む」と言われています。
机の周りや部屋を綺麗にしたり整理整頓するだけで、脳の認知能力や集中力が格段にUPするのです。
まとめ
今回は、「受験勉強で伸び悩んでいる子供(中学生)に対する理想的な親の接し方」について解説してきました。
- 「もっと勉強しろ!」は逆効果(心理的リアクタンス)
- 「勉強したくないならしなくても良いよ」という言葉の魔法(カリギュラ効果)
- 子供の部屋を掃除してあげる効果(脳は秩序を好む)
受験勉強をする中学生の子供に対する親の接し方は非常に難しいものですが、ぜひこれらの心理作用を利用しながら上手に導いてあげましょう。
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