大学、どこへ行こう?
この疑問がふと頭に浮かんだことはないでしょうか。何から手をつけたらよいのか、どの情報を信じればよいのか。情報が豊富にありすぎる中で、信頼できる情報を取捨選択するのは一筋縄ではいきません。今回はこの志望校選択の疑問を紐解いていきます。
「将来やりたいことは決まっていますか?」
最初の高校の進路相談では、よくこのようなことを聞かれます。
自分の将来像に確固たる決意がある場合は、もう志望校選択を始められるでしょう。しかしながら、高校1年生、2年生の中で将来なりたい職業が最初からある子どもたちは、実際とても少ないのです。
そのため、この質問から始まる進路相談では、なかなか冒頭の疑問は解決できません。
この記事をお読みの方の多くは、「やりたいことがわからないけれど、とりあえず大学には行きたい」とお思いなのではないでしょうか。
得意科目から考えよう
1つの選択肢としては、高校の授業の中で最も成績が高い科目は何か、という視点から考えてみることが考えられます。
すると、自ずと「自分自身が理系なのか、文系なのか」という大きな枠組みが見えてくるのです。
「得意を活かすこと」と「やりたいこと」がマッチすれば、大学に入ってから「イメージが違った」というミスマッチが起こりにくくなります。
得意なことがわかったら
次は、いよいよ大学に触れる所に入っていきましょう。
私のお勧めは、大学の一覧が学部学科まで含めて書かれている偏差値表をみることです。
できれば、どのような学部・学科があるのかの選択肢をたくさん得るため、より細分化されている私立大学から見ていくとよいでしょう。
これはあくまでも学部・学科を見るためであり、金銭面から国公立しか考えられない、という場合でも私立大学から見てみることが大切です。
河合塾がHPで公開している一覧が参考になります。まずはざっと分類を見て、1つずつページを見てみましょう。
例えば、外国語に興味が出てきたらそのページを見てみると、英語以外にスペイン語があることが分かり、スペイン語を学べる大学にたどり着いたり、日本語を深める学科があったりと、知らなかった情報を得られます。
興味のある学科の大学を詳しく見てみる
ここまでくると、実際に大学自体に触れてくる段階に入ります。
1つの大学に絞るのではなく、併願校も含めて複数みましょう。
例えば、私立なら早稲田大学、慶應大学、上智大学、東京理科大学のいわゆる早慶上理を第一志望、次に、GMARCHといわれる、学習院大学、明治大学、立教大学、中央大学、法政大学、更に日東駒専といわれる日本大学、東洋大学、駒沢大学、専修大学、そして、そのほか偏差値順に見ると下に見えるかもしれない所まで幅広く見てみましょう。
まずは、大学のHPを見て、この時期ですと、オープンキャンパスを実施しているので、実際に大学を見てみましょう。
現在はコロナ禍であることもあり、予約制の大学もありますが、オンラインで大学案内を見られる場合も増えてきています。
大学入試は今までの中学受験、高校受験と違い、全国から受けることが可能です。そのため、特に地方へ住んでいる方がオープンキャンパスに行く場合、今までは交通費がかかっていました。
しかしながら、現在のオンライン形式を活用すれば、多くの主要都市の大学を見にいけますので、参考にして下さい。
もちろん、実際に大学に入構できる場合は、是非足を運んでみて下さい。雰囲気がより分かります。
アドミッションポリシーや、各学部・学科の特徴の説明を聞いて、大学自体に共感し、複数の学部を併願することも考えられるので、興味のある学部・学科だけでなく、他の学部・学科の説明を聞くのも、よい機会でしょう。
単位互換制度を利用できることも考える
実際に合格した大学に入学しても、提携する他大学の授業を受け、単位が認定できる制度が「単位互換制度」です。
こちらを利用すれば、興味のある他大学の授業を受けることができます。どのような大学と提携しているかも確認しましょう。万が一第一志望の大学に進学できなかった場合や、複数行きたい大学があった場合に、そのような大学と提携している大学と単位互換制度があれば授業が受けられます。こういった意味でも、複数の大学を候補に挙げておくことはよいことです。
企業側から見た卒業大学
最後に、就職のことまで考えた大学の選び方をご紹介します。現在は多様化の時代となり、企業側も表向きは「卒業大学よりも人間性や学んできたことなどを評価して採用する」としている所が多いです。
しかしながら、実際は、一次試験の免除として、「この大学以上」と決めている所が、特に大手企業・有名企業などは意外とまだ多いのです。
例えば、とある銀行の採用では、「早慶上理と、GMARCHでは明治大学の法学部と経済学部だけが一次試験免除」となっているケースがあります。
そのため、志望大学を探す際には、学閥も含めた選び方が必要となってきます。大学案内を見た際に、どの企業に卒業生が多くいっているのかを聞いてみるのもよいでしょう。
まとめ
ここまで志望大学の選び方の流れと、就職の観点からの志望大学の選び方をご紹介しました。早いうちから志望大学を決めておくことは、とてもよいことです。是非参考になさって下さい。
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